結婚情報・興味4

結婚情報のCMはあっさりと終わって次は妙に明るい飲料水のCMに変わった。ハイテンションなCMは私の脳を素通りしていき、残ったのは、結婚情報のCMの「ずっとずっと結婚したかった」の台詞だった。何かでかき消したいのに、私の心を見抜いた結婚情報のCMはずっと残った。正直でいいなぁと素直に思った、笑ってそんな風に言ってみたいと思い、結婚情報のCMに興味を持った。

結婚情報・興味3

私は結婚したい。ずっとずっと結婚したかった。結婚情報のCMがバスターミナルにある大型ディスプレイで流れた。私の心の中が映し出されたのかと思い、ドキッとした。よく見ると私より、ずっと若いアイドルの女の子がアップでこちらへ訴えかけているような画像だった。「私に言われても…」笑顔で話しかけるアイドルの女の子を見上げながら、「私も結婚したかったんだ」と気づいた。一瞬映る結婚情報サービス会社名のテロップが流れ、目を凝らしながら必死で見た。

結婚情報・興味2

結婚情報のサービスに頼って結婚した友達を「ふーん」と眺めていた頃は、自分に彼がいるからと「関係ない」世界だと思っていた。新鮮さやトキメキがなくなっても、長いつきあいだから、こんなものだと思っていた。結婚情報のサービスのおかげで結婚できた友達はとても幸せそうにウエディングケーキに入刀していて、少しだけうらやましく思った。結婚情報のサービスによる結婚はお見合いに似ている。とてもきさくでざっくばらんな恋愛を残しつつ、双方の両親の了解もとれている。近代的な要素を踏まえていて、合理的。

結婚情報・興味1

結婚情報を探し求めることになるとは夢にも思わなかった。こんなクリスマスネオンが輝いている街中で、ふらふらと歩いている私は誰から見ても怪しい女。人生の中でどん底と思うことはたくさんあったけれど、惨めだと思うことはそんなになかったように思う。うん、思い出せないくらいだから、あってもたいしたことはない。学生時代からつきあっていた彼に失恋したことは珍しいことじゃないのに。